症例から学ぶ老年医学
80歳代女性。既往歴に関節リウマチ、アルツハイマー型認知症あり、手術歴なし。グループホームで車いす生活をしていた。
来院2日前より食思不振が出現、来院前日には嘔吐、意識混濁も認められたため脱水症を疑われ救急搬送となる。
食思不振と嘔吐を主訴に来院した高齢女性。その他に特異的な本人の自覚症状は無く、何となく元気が無いという状況であった。元々は嘔吐、食思不振から始まり、外来受診日の朝には意識障害も出現した。外来受診時には嘔吐の鑑別のみならず、意識障害をきたす病態の鑑別に立ち返り、詳細な問診及び診察および検査が必要であった。