症例から学ぶ老年医学

症例5 失見当識で受診した高齢糖尿病患者

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87歳、男性。元大学教授。61歳より高血圧症、2型糖尿病で治療開始。85歳 血糖コントロール不良のためインスリン導入し、混合型インスリンの1日2回注射を開始している。86歳 一過性脳虚血発作合併。インスリン導入後のHbA1cは6.8~7.2%である。

  • 問診1
  • (Dr) 本日は予約の受診日ではありませんが、何か変わったことがありましたか?
  • (患者の妻)今朝、起きましたら、「君にはインスリン注射をしてほしくない。殺される。自分には別の所に自宅があり、そこに妻がいるので電話して呼んでほしい。」と言って、自宅の電話番号を申しました。朝食を食べても良くなりませんので受診しました。
  • (Dr)(患者に対して)私が誰か分かりますか?
  • (患者)よく分かりません。
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