症例から学ぶ老年医学

症例6 幻視を訴える認知症高齢者

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もの忘れが目立つ76歳女性。最近は幻視も訴えるようになったため家族が心配して受診した。

  • 問診2
  • Dr:普段の歩き方はどうですか?
  • 患者:このところ歩行がおぼつかなくて、歩くのが遅くなりました。立ったり座ったりがひと苦労で、向きを変えようとしたときバランスをくずして転ぶことが時々あります。
  • Dr:失礼ですが、間に合わないで尿をもらすことはありますか?
  • 患者:いや、それはありません。

数年前よりもの忘れが目立つようになった。最近は「他人が勝手に風呂に入っていることが多くて困る」としばしば訴えるが家族が確認しても誰もいない。同居の夫が心配になって当科に受診した。MMSE検査は21点と認知機能低下がみられた。また、歩くのが遅くなってよく転ぶようになった。

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