症例から学ぶ老年医学

症例8 認知症状のため手術適応を再検討された男性

TOPページ

手術のため他院から転院となったが認知機能、身体機能低下あり。外科は手術適応を再検討し老年内科に認知機能の評価が依頼された。

  • 問診1
  • Dr:手術をやりたいですか?
  • 患者:どっちでもいい。よくわからない。
  • Dr:ご家族の方からみて、元々の日常生活や精神状態から変化はありますか?
  • 患者家族:前の病院に入院する前まで、物忘れは少しありましたが生活は自立していました。入院後、骨折し急激に無気力になり、歩けなくなり、物忘れも激しくなりました。午後になるとしっかりしている時もあります。体も固くなってまるでロボットみたいになりました。

5年前GERDを指摘され、難治性であるため外科処置検討中に左大腿骨骨折し人工関節置換術施行。その後MRSA肺炎を併発。認知症状は進行。当院に食道下部切除術手術のため転院したが、リスクの高い手術であるにもかかわらず本人が理解しているのか不明であり、手術適応を再検討することとなった。外科医師より、認知症状が可逆的なのか不可逆的なのか、手術に耐えられるのか評価を依頼された。

戻る 次へ