事例集
症例8急速に認知機能とADLの低下を認めた81歳女性の手術適応について、心臓血管外科からコンサルトを受けた事例
Scene2
看護師からの情報では、食事摂取はごく少量のみで飲水もなかなかしてもらえない。排泄を誘導すると、声を荒立てて行きたくないと言う。名前や生年月日は言えるが、現在の時間や場所は返答できないとのことであった。前医からの情報では、筋力低下のため、病室内にポータブルトイレを設置し、離床するのは介助を行いながらのトイレ往復のみであり、その際にも排泄行動がおぼつかなく失禁することが頻回にあったとのことである。また、ケアに抵抗をしたり、夜間に大声を出したりすることがあった。同居の長男夫婦からの情報では、X-1年の夏頃までは、家事を行い、週1回のデイサービスに楽しんで通っており、月に2回の俳句の会にも電車に乗って一人で通っていた。誤嚥性肺炎で入院したX-1年10月頃から、食思不振とともに体重が3か月で5kg減少し、次第に自宅のトイレへの移動も時間がかかり、失禁を認めるようになり、デイサービスで行われる体操やレクリエーションへの参加も拒むようになったとのことであった。同時期にB病院の精神科で、認知機能低下(脳血管障害を伴うアルツハイマー病)が進行していることを指摘され、ドネペジルが開始となり、介護保険の再認定を行い要介護1となっている。
せん妄による認知機能低下が疑われたためブロチゾラムが中止となったが、A氏はその後も、「うるさい!やだ、死んでもいい」と食事を全く摂取しようとしないことが増え、看護師が身体に触れると上記のように返答する。食後の服薬を何度も試みるが、同様の発言を繰り返し内服できないことが頻回となった。
Scene2 Questions
- 1) 以上の情報をもとに、心臓外科医にどのようなアドバイスをしたらよいか。
- 2) 家族にどのようなアドバイスをしたらよいか。


