症例から学ぶ老年医学

症例4 比較的短い期間に悪化した認知症

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82歳女性
主訴:
もの忘れ、意欲低下
現病歴:68歳よりパーキンソン病にて近医通院加療していた。1年前より、もの忘れが目立つようになり、パーキンソン病に伴う認知症(Parkinson Disease with Dementia; PDD)と考えられ、治療を行っていた。しかし、ADLは自立(Barthel index満点)しており、家族の食事の準備や畑仕事などこなしていた。これまでパーキンソン病が原因と思われる2回の転倒歴があり、9月には道路脇の谷川に転倒転落したこともあるが、同日の頭部CTでは異常所見は認めなかった。その後、10月に入ってから急に、もの忘れや易怒性の増加、畑仕事などへの意欲低下を認めたため、11月10日当院紹介受診となった。症状の日内変動などはないようであった。

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