日本における高齢者ケアの進化:高齢者診療の向上に向けたCGA と5Ms フレームワークの統合

2025年11月28日

このたび、日本老年医学会 CGA・5Ms検討ワーキンググループにおける検討を踏まえ、「日本における高齢者ケアの進化:高齢者診療の向上に向けたCGAと5Msフレームワークの統合」と題するポジションステートメントを発表いたしました。
高齢者総合機能評価(CGA)については、これまで老年医学専門医や一部の医療機関を中心に実施されてきましたが、超高齢社会を迎えた日本において、すべての高齢者に質の高いケアを提供するには、より広い医療現場での実装が求められています。一方で、CGAの実施には専門的知識と時間を要するため、一般診療や非専門医療現場での展開には課題がありました。
本ステートメントは、国際的に注目されている5Msフレームワーク(Mind、Mobility、Medications、Multicomplexity、Matters Most)とCGAを統合することで、場面や目的に応じて柔軟に選択・活用できる新しい評価体系を提案するものです。プライマリケアから専門医療まで、すべての医療従事者が高齢者の包括的評価に参加できる実践的なモデルを示しています。
さらに、本ステートメントは、WHO(世界保健機関)が提唱するICOPE(高齢者のための統合ケア)との連携も重視しています。ICOPEが地域における健康増進と予防を担い、CGA-5Msが医療現場における臨床評価と介入を担うことで、地域から医療、医療から地域への切れ目のない高齢者ケアの実現を目指します。
本ステートメントは、医療機関、介護施設、教育機関、政策立案者など、高齢者医療に携わるすべての関係者を対象として作成されています。日本発の高齢者ケアモデルとして世界に発信してまいります。
地域における高齢者ケアの質の向上にお役立ていただければ幸いです。

日本における高齢者ケアの進化: 高齢者診療の向上に向けたCGA と5Ms フレームワークの統合


一般社団法人 日本老年医学会
理事長 神﨑 恒一
CGA・5Ms最適化・普及WG 委員長 山本 浩一

ICOPEとCGA-5Ms:高齢者評価における補完的アプローチ

ICOPEとCGA-5Ms:高齢者評価における補完的アプローチ